2022年。新年を迎えて数日後、東京駅から東海道線・熱海行きに乗った。
東京〜熱海区間を走るのは、オレンジとグリーンの帯が鮮やかな車両(E231系、E233系)だ。
座席はほとんどがロングシート(通勤で一般的な座席)だ。
2両だけ、特急仕様の座席でゆったり過ごせる、グリーン車が付く。熱海まで長時間かかるため、グリーン乗車券を買う。
景色は大都会から、住宅街へと移り変わっていく。大船を過ぎると、畑も見えるようになってくる。
小田原の先の根府川は、ホームから大海原が見渡せる。
いくつかのトンネルを経て、熱海に到着する。
熱海からは、島田行きに乗る。静岡と浜松の間の駅だ。
オレンジ一色の帯の車両(313系)に乗る。全てロングシートだ。
静岡県は東西に長いのに、一気に走る電車も快速もない。快適性でも利便性でも悪条件がそろった区間だ。
しかし、移り変わる車窓を見ていると、気にならなくなった。
興津では、高速道路越しに太平洋が見える。
吉原では、雪を被った富士山が見える。
静岡では、横浜以来なかったビル群が見える。
空腹を感じたため、静岡のホームで立ち食いそばを食べた。濃厚な鰹だしとチーズが意外にも合うそばだった。
再び乗った東海道線・浜松行きは、オレンジとグリーンの帯の車両(113系)だ。313系同様、ロングシートしかない。
のんびりと走っていく。
この辺りは、茶畑を多く見ることができる。緑色にこんもりと膨らんだ畑が、坂の上から下までを覆う。
また、安倍川、大井川、天竜川と、広大な川をいくつも渡る。
天竜川を渡り、同名の駅・天竜川を発車すると、電車は都会的なエリアへと入っていく。
終点・浜松に到着だ。
浜松からは、さらに西へ行く東海道線に乗った。
オレンジ色の帯(313系)の車両がやってきた。
見た目は熱海〜静岡で乗ったものと同様だが、座席は全く違う。転換クロスシート(特急仕様に並んでいて、向きを簡単に変えることができる)だ。
浜名湖の雄大さを、窓の側でじっくり堪能できる。
新所原で下車した。
ここは、静岡で最も西側にある駅だ。
静岡を横断した感慨に、しみじみと浸った。
東京〜新所原の本来の運賃は、5,170円だ。
今回は、青春18きっぷ1回分(2,410円)を使って、乗り継いだ。
本来より2,760円お得に乗ることができた。
2022年1月乗車