国分寺から、西武多摩湖線で終点の多摩湖にやって来た。
多摩湖線ホームのすぐ先には、別の路線のホームがある。
山口線(レオライナー)だ。
当初は正式な鉄道ではなく、遊戯施設「おとぎ列車」として開通した。
その後1985年に、新交通システムに生まれ変わった。
大手私鉄としては、唯一の新交通システムだ。
全3駅で、所要時間は約10分。
車両は、開業当時から変わらないものが使用されている。
字幕や角張ったデザインから、レトロな雰囲気が出ている。
4両編成で、ヘッドマークは西武ライオンズのキャラクター・レオがモチーフとなっている。
列車は、トンネルに吸い込まれていく。
少し坂を上ると、すぐにホームの屋根が見えてくる。
西武園ゆうえんちだ。
高い所まで回転しながら上っていくアトラクションが、遠くからも見える。
車両によっては、楽しげなCMがアナウンスされることもある。
西武園ゆうえんちから西武球場前は、やや距離がある。
列車は、トンネルを抜け、カーブを曲がり、アップダウンを越えていく。
周りを木々に囲まれレールしか見えないためか、ゴーカートに乗っている錯覚に陥る。
ふと、列車のスピードが落ちた。
列車交換地点だ。
左側のレールに入ると、すぐに反対方向の列車が右側のレールに現れて、去っていく。
多くの新交通システムは複線なので、列車交換をする光景は珍しい。
緑の中を走っていくと、球場が見える。
球場に接するように、ホームがある。
山口線のホームからは、西所沢方面に向かう狭山線のホームを見下ろせる。
改札を出る。
試合の時間はまだだが、少しずつベルーナドームに人が集まっていく。
屋台も多く並んでいる。
西武ライオンズの聖地を見てから、折り返しの列車に乗った。
西武山口線は、湖・遊園地・球場を、レトロな車両が往復する路線だ。
2024年7月乗車