JR中央線の国分寺は、ファミリー層に人気の町だ。
大きなJRのホームとは打って変わって、西武2路線のホームはこぢんまりしている。
東村山へ向かう国分寺線と、多摩湖へ向かう多摩湖線だ。
今回は、よりローカル色の強い多摩湖線に乗った。
西武多摩湖線は、国分寺市と東村山市を結ぶ路線だ。
1928年に国分寺〜萩山間で開業し、その後多摩湖まで延伸した。
東京都では珍しい、単線だ。
全7駅で、所要時間は約16分。
走っている車両は、2000系という約50年前に導入された車両だ。
昭和の頃から変わらない、黄色い塗装が施されている。
中には、京急のような紅色に塗装された車両もある。
列車は国分寺を出ると、北上していく。
右に宅地、左に車の往来が激しい道路が、それぞれ伸びている。
次の駅・一橋学園に差し掛かると、アーチを描く屋根が見える。
単に雨を避けるための屋根だが、遠くからでも目立つ。さりげなく洒落ている。
列車はその後も、住宅街を走っていく。
萩山に到着すると、線路が複雑に交差しているのが分かる。
この駅では、拝島線と乗り換えができる。
発車すると、列車は拝島線(左の2線)を渡り、中央の留置線2線を渡り、最も右側の線路に入った。
次の八坂には、萩山を出てすぐに到着する。
気づくと、住宅より木が多い地域に入っていた。
沿線には、東村山中央公園という緑豊かな公園もある。
武蔵大和に到着する。
ホームは、大きな自然公園・狭山公園の脇にある。
高架から住宅街を見下ろしつつ、列車は進んでいく。
終点・多摩湖に到着する。
駅を出て少し歩くと、狭山公園に着く。
公園の中には、壮大な湖が広がっている。
多摩湖は、飲み水確保のために作られた貯水池だ。
中には一切入れない。
それでも、遠くまで見渡すことができ、清々しさを感じられる。
湖と反対側には、住宅街とその間を走る多摩湖線の車両が見える。
西武多摩湖線は、中央線の暮らしやすい町と眺めのいい湖を結ぶ、単線の路線だ。
2024年7月乗車