ビルの間から自然の中まで、浮遊する 千葉都市モノレール

世界最長の懸垂式モノレール

千葉市には、日本に2路線しかない懸垂式モノレールがある。

また、懸垂式としては世界で一番長い。

(懸垂式…車両がレールにぶら下がるタイプのモノレールのこと。レールにまたがるタイプは跨座式という。)

JR京葉線の千葉みなとから、乗り換えることができる。

千葉都市モノレールって、どんな路線?

千葉都市モノレールは、1987年に一部が開通し、2003年に全線開通した。

1号線と2号線がある。

千葉みなと~千葉は共通し、千葉〜県庁前は1号線、千葉〜千城台は2号線となっている。

所要時間は、1号線(千葉みなと~県庁前)が約10分、2号線(千葉みなと~千城台)が約30分。

多種多様なラッピング車両が、レールにぶら下がる

やって来た車両は、0形という新しい車両だ。

2両編成で、角張っている。

ニッセイのラッピング車両だ。

色とりどりの水彩画が描かれている。

この他に、三菱ふそうやピーナッツ最中など、様々なラッピング車両が走る。

運転席付近の床には、ガラス板がはめ込まれている。

湘南モノレールとの違い

千葉都市モノレールも湘南モノレールも、車両がレールにぶら下がって走る構造を採用している。

湘南モノレールはとにかく高速で、スリル満点といえる。

一方で千葉都市モノレールは、速度をあまり出さない。

速く走る時はあるものの、「速すぎてハラハラドキドキ」という感覚はない。

市庁とビル群を経て、千葉へ(1号線・2号線共通)

千葉みなとを出ると、4車線もある大通りの上を走っていく。オフィス街だ。

左手に千葉市庁が見えてくる。木を多く使ったデザインだ。

右手にJRのガードがちらと見えたところで、左に曲がる。

JRや京葉線と乗り換えられる、千葉に到着する。

千葉から、1号線と2号線に分かれる。

JRを見下ろせて、怪しげな栄町(1号線)

1号線の列車が千葉を出ると、左手にJRの広大な線路が現れる。

ふと、運転席付近の透明な板を見ると、JRの車両が真下を走っているのに気付いた。慌ててシャッターを切る。

JRの線路から離れ、2号線とも離れる。

左手に、オフィスではない怪しげなビル群が見えてきた。千葉市の歓楽街・栄町だ。

近未来感溢れる県庁前(1号線)

列車は夜の街を後にし、川の上を走っていく。

左手に、重厚感のある大きなビルが現れる。千葉の県庁だ。

1号線の終点・県庁前に到着する。

駅前にはサークルウォークがあり、大きなビルが規則的に並ぶ。

整然としていて、どこか近未来の雰囲気が漂う。

大通りの上を走り抜ける(2号線)

県庁前から、千葉に戻って来た。

2号線に乗り換える。

1号線と分かれる地点では、レールの位置が高くなっている。

千葉みなと~千葉と同様、4車線の大通りに沿って走っていく。

オフィス街だったのが、いつの間にか住宅の多いエリアになっていた。

90度のカーブを曲がる天台~穴川(2号線)

天台を出ると、大きくカーブしたレールが見えてきた。90度の方向転換だ。

列車はカーブでもスピードを落とさず、振動もあまり起こさない。

大変そうに見えて、スムーズな区間だ。

もはやスタジアムなスポーツセンター(2号線)

「次は、スポーツセンター」という、ひねりのない名前の駅がアナウンスされる。

市や区がやっているジムがあるのだろうか。

しかし、その予想は間違っていた。

駅を出ると、右手に大きな野球場と無数の客席が見えてきた。

もはやスタジアムの規模といえる。

試合の時間に通ったら、楽しそうだ。

木々の間をすり抜ける動物公園(2号線)

スタジアムに圧倒される暇もなく、気付くと自然の中に入っていた。

林の中を抜け、田園を見渡し、自然の多い公園を過ぎていく。

動物公園の駅に停車する。

少し前まで、ビル街にいたとは思えない光景だ。

潤いのある風景の中を、速くもなく遅くもない速度で走っていく。

またもJRと出会う都賀(2号線)

列車は、住宅街に沿った通りの上を走る。

高い建物はなく、遠くを見渡せる。

再び、左手にJRの線路が見えてきた。

千葉よりも小規模な、都賀の駅だ。

巨大ショッピングモールと繋がる千城台(2号線)

列車は、その後も宅地エリアを走る。

2号線の終点・千城台に到着する。

駅は、ショッピングモール『イコアス千城台』と直結している。

面積が広くたくさんの店が入っているので、何時間でも過ごせそうだ。

まとめ

千葉都市モノレールは、ビルとビルの間を駆け抜けたり、自然公園の上を走ったりと、バラエティに富んだ景色が楽しめる路線だ。

2023年1月乗車

↓同じく懸垂式の、湘南モノレールについてはこちら