大阪空港(伊丹空港)や万博記念公園など、大阪府の北部には重要な施設がある。
また、門真市など栄えている市も多い。
それらを結ぶのが、大阪モノレールだ。
大阪モノレールは、1990年に開通した。
本線(大阪空港〜門真市)と、彩都線(万博記念公園〜彩都西)の2路線がある。
所要時間は、本線が約40分、彩都線が約15分。
今回は、千里中央→大阪空港→門真市→万博記念公園→彩都西→万博記念公園→千里中央、のルートで乗った。
車両は4両編成からなる。
やや角張った車体に、深い青色と鮮やかなピンク色を使った装飾が施されている。
また、オレンジ色と青色のラインの車両もある。
この他、ガンバ大阪のラッピング車両や、大阪・関西万博のラッピング車両も走っている。
千里中央から、大阪空港方面の電車に乗る。
次の駅に近づくにつれ、レールが高くなっていく。
並走する高速道路からも、どんどん離れていく。
最高地点に着くと、兵庫県の山々と山に沿って立ち並ぶ家が見える。
左手には、梅田のビル群も見える。
少し下って、少路に着く。
本線の西側の終点・大阪空港に着く。
「大阪国際空港」の日本的な文字と、山並みや社寺を描いたイラストが、目を惹く。
空港には用がないので、一度出た改札に入った。
「モノドリンク」という、自販機とカフェスペースを備えたコーナーを見つけ、休憩した。
「モノドリンク」の壁の一角には、自由に借りて読める本が並ぶ本棚「モノレール文庫」が作られている。
この駅に限らず、下車した駅全て(千里中央、門真市、彩都西)で「モノレール文庫」を見つけた。
他の路線でもやって欲しいサービスだ。
大阪空港から、門真市行きの電車に乗る。
千里中央の隣の山田から、観覧車が見える。
エキスポシティの大観覧車だ。
大きなカーブを経て近づくと、木々の上からオブジェがにょきっと突き出た光景が見られる。
太陽の塔だ。
大観覧車と太陽の塔に囲まれた駅・万博記念公園に到着する。
発車してすぐ、レールだらけの地点を過ぎる。
見上げる高さに、45度左にカーブした彩都線のレールが伸びる。
下を走る高速道路(吹田ジャンクション)も、十字に交わっている。
列車は、高速道路を見下ろす位置で、東へと進んでいく。
カーブと上り坂の地点に差し掛かる。
左手には高速道路、右手にはファストフード店やホームセンター。
都市とも郊外とも取れる景色を、モノレールが大胆に貫いていく。
摂津を出ると、逆V字を描くレールが見える。アップダウンが激しいのがよく分かる。
その地点を過ぎてしばらくすると、注目すべき光景が目に入る。
東海道新幹線の車両基地(鳥飼基地)だ。
白いボディに青いラインの車両達が、出番を待っている。
新幹線の線路は基地と並行しており、モノレールをアンダークロスする。
本線の東側の終点・門真市に到着する。
レールは駅の先まで、少しだけ続いている。
駅前には、古めかしい商店やパチンコ屋が並ぶ。
食料品や日用品が揃うイズミヤもある。
イズミヤに入っている『文具のコンパス』では、他では類を見ない安値でペンやノートを買える。
ほっとする、庶民派の街だ。
門真市から万博記念公園まで戻り、彩都線に乗り換える。
左手には、太陽の塔が見える。
上の顔も下の顔も、半世紀経った今でも斬新に感じる。
大きく左に曲がりつつ、走っていく。
公園の駐車場は、車で埋まっている。
園内の芝生には、キッチンカーや屋台のテントがびっしりと並んでいる。
賑わいを横目に、列車が公園東口で停車する。
列車は、上り勾配を進んでいく。
進むにつれ、田園が増えてくる。
山もすぐ近くまで迫っている。
本線と異なり、のどかさを感じる。
終点の彩都西まで来ると、丘に家が建ち並ぶ光景が見られる。
駅の周辺には、大きなショッピングモールやスーパーがそびえる。
山に囲まれた地域に、人が集まる施設が作られている。
これから伸びそうなニュータウン、といった雰囲気だ。
乗る前に、休日に使える1日乗車券「1dayモバイルチケット」(700円)を購入した。
「ジョルダン乗換案内」というアプリで、販売されている。
本来2,180円かかる所を、1,480円もお得に乗ることができた。
大阪モノレールは、様々な特色のある町を、高い所から眺められる路線だ。
また図書施設など、駅ナカで楽しめるサービスが充実している路線でもある。
下車したり改札内でのんびりしたりして、1日をこの路線で過ごすのもよさそうだ。
2024年3月乗車